ビジネス寓話から学ぶ:石田三成はジョブクラフティングをしていた
2020/10/08
江戸時代の歴史書である「武将感状記」に「三献茶」というお話があります。
「三献茶」は、豊臣家の五奉行の一人となった石田三成のお話で、仕事に工夫を入れることの大切さをわたしたちに教えてくれます。
今回は仕事に手を加える石田三成なりのジョブクラフティングについて寓話を通じてご紹介します。
三献茶
長浜城主となった豊臣秀吉は、ある日、鷹狩りをしていました。
鷹狩りの帰路の途中に、喉が渇いた秀吉は、観音寺に立ち寄りました。
「おーい、誰かいるか、茶を持ってきてくれ。」と茶を頼みました。
すると対応した寺の童子(寺院で仏典の読み方などを習いながら雑役に従事する少年)は、はじめに、大きな茶碗に七、八分入ったぬるめの茶を出しました。
喉の渇いていた秀吉は、それを一気に飲み干して「うまい、もう一杯。」と茶を頼みました。
すると童子は次に、やや小さめの碗に、半分に足らない量の少し熱めにした茶を入れて出しました。
秀吉はそれを飲み終えると、「もう一杯。」とさらに茶を頼みました。
童子は今度、小さい茶碗に少しだけ入れた熱い茶を持ってきました。
秀吉は相手の様子を見てもてなす童子の気働きに感心し、この童子を城に連れて帰り、小姓として使うことになりました。
この童子はのちに豊臣家の五奉行の一人となった石田三成です。
このお話から学べること
このお話から学べることは、自分のできる範囲で気配りや機智を加えることによって仕事の質を高めるということです。
自分のできる範囲で気配りや機智を加えることによって仕事に工夫をし質を高める、まさに石田三成がおこなったジョブクラフティングではないでしょうか。
光成なりに自分の仕事に手を加えて相手をもてなすことをおこなった結果、秀吉に認められて仕えることにことになりました。
光成のジョブクラフティングが光っていますね。